<aside> 📕 本記事はi Magazine 2021 Winter(2021年1月)に掲載されたものです。(c)i Magazine

</aside>

<お話を伺った人>

53_color.png

53_color.png

中村 貴氏 代表取締役社長

江森 俊輔氏 管理部 システムーグループ リーダー

53_color.png

香田 豊樹氏 執行役員 管理部 部長 兼 経営企画室 室長

「PHPQUERY」で基幹データ活用の領域を大きく拡大する

実績データの共有から物質管理システムでの活用まで

PHPQUERYを利用して営業担当者が実績データを共有

同社のITへの取り組みは早く、すでに1980年代の初頭には独自のCCM(コンピュータ・カラー・マッチング)システムを開発している。これはベースカラーとの組み合わせにより、合理的なカラーリングを実現するためのシステムであり、同社の最大の強みである、顧客ニーズにきめ細かく対応した調色技術を生み出す基盤となっている。

1988年にはAS/400を導入し、RPGにより販売管理・生産管理を核とする基幹システムを開発した。その後、2009年に「EnterpriseVision(EV)販売」(JBCC)を導入し、大幅にカスタマイズして販売管理システムを再構築する一方、自社開発の生産管理システムと連携させた。現在は2016年に導入したPower System S814を利用している。

このほかワークフロー、kintoneによる業務アプリケーション、ファイリングシステムによる文書の電子化など。IT部門の役割を果たす管理部システムーグループには、香田豊樹執行役員(管理部 部長 兼 経営企画室 室長)のもと、4名のスタッフが所属して、日々のIT業務に取り組んでいる。

BIツールとして、「PHPQUERY」(オムニサイエンス)を正式導入したのは、2020年春である。同社ではEV販売の導入と同時に、基幹データをExcelに連携する「NewWorkFriend-FX」(JBCC)を活用していた。しかし同ツールが2019年10月末で販売を終了し、サポートも停止することになったので、それに代わるBIツールを検討していた。

また営業担当の取締役からは、営業担当者と日々の販売実績や予実管理のデータを共有したいと要望されていた。そこで同グループでは、2019年から具体的なツール検討を開始したのである。

PHPQUERYについては2020年2~3月にかけての試用期間で使い勝手を確認し、4月に正式決定した。実績管理等に必要な要件をクリアしていたこと、コストパフォーマンスがよかったことなどが採用理由であったという。

「基幹データをExcelで加工する業務は、社内のさまざまな部門で実施されています。実績管理を手始めに、将来的にはこうしたデータの活用範囲をPHPQUERYにより拡大していく狙いもあり、導入を決めました」とシステムーグループの江森俊輔リーダーは語る。

試用段階から江森氏がクエリー、グラフ、ピボットといった基本的な操作方法を習得し、実績管理など12種類の定義を作成した。

「一通りの使い方をマスターし、必要に応じてオムニサイエンスのサポートを受けました。わからない操作があってもスピーディにサポートを受けられたこともあり、習得にはさほど時間はかかりませんでした。全体的には操作が容易で、使いやすいツールだと感じています」(江森氏)

4月以降は毎朝、スケジュール実行機能を利用しながら、18名の営業担当者に集計結果をメール添付して自動配信している。

コロナ禍でテレワーク時間が増えるなか、営業担当者がこうしたデータを日々確認し、営業状況や実績に対する意識を共有できる。経営側が当初狙いとしたデータ活用が可能になっているようだ。

https://www.imagazine.co.jp/wp-content/uploads/2021/01/nikkou-bics-001.jpg

物質管理システムの構築へPHPQUERYが中核ツールの1つに